大判例

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東京高等裁判所 昭和43年(う)255号 判決

被告人 林忠雄

〔抄 録〕

所論に対する判断に先立ち職権をもつて調査すると、原審第二回公判調書によると公判に出席した裁判官としては玉置久弥と記載されているのに対し、その欄外の裁判官の認印欄には西山と刻した印が押捺されていることが明らかであり、またその西山とは記録によれば裁判官西山光盛を指すものであることもまた明らかである。しかるときは右公判期日に出席した裁判官が果して右の両者のうちいずれであるか不明というほかなく、もし玉置裁判官であるとするならば開廷後裁判官がかわつたときに当るものとして公判手続の更新をなし原審第一回公判期日において取調べた各証拠(原判決の証拠の標目に掲げられている証拠の大部分を含む)の証拠調をすることが必要となるわけであるが、記録上その措置を採つた形跡も認められない。結局原審第二回公判期日における訴訟手続が適法に履践されたことを認めるに由なく、その違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるから、所論に対する判断に立ち入るまでもなく原判決は破棄を免れない。

(関 小川 渡辺達)

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